「座れるアート」という新たなかたちへ。アーティスト・上田バロンさんに伺いました。
アートと暮らしをつなぐ、新しい試み
Yogiboはこれまで「リラックス」を軸に、心地よい時間と空間をお届けしてきました。その延長として2025年秋、アートと日常を結ぶ新プロジェクト『 Yogibo the ART(ヨギボー・ジ・アート)』 が始動します。
Yogiboという“くつろぎ”の器にアーティストの感性を重ね、アートを「観る」だけでなく「触れ、座り、共に暮らす」体験へと広げていく試みです。
第一弾は、上田バロン × Yogibo Max
プロジェクトの幕開けを飾る初回アーティストは、イラストレーター・上田バロンさん。
アーティストとして活動25年目を迎える彼は、独自の色彩とメッセージ性で国内外のファンを魅了し続けています。
また、今回のプロジェクト『 Yogibo the ART 』のディレクターの一人としても参画し、 “アート×リラックス”という世界観を共に築き上げてきたキーパーソンの一人でもあります。
そんな彼が手がけた記念すべき第一作が、Yogiboの代表作「Yogibo Max(ヨギボー マックス)」と融合した特別モデル「Yogibo Max BLACK BOLD Edition」。
作品名「BLACK BOLD」は、黒が内包する無限の可能性をテーマに、アートとインテリアの境界を軽やかに超える“座れるアート”として誕生しました。
上田バロンさんの作品展示期間は、2025年10月15日(水)〜10月30日(木)までの約2週間、大阪・Yogibo Store 御堂筋本町店 にて開催されます。
本プロジェクトでは、以降も月替わりで国内外のアーティストが登場し、
それぞれの感性で“くつろぎの空間”を彩っていきます。
インタビュー:BLACK BOLDが生まれるまで
そんな「BLACK BOLD」は、どのような想いから生まれたのでしょうか。
今回は、その誕生の裏にある想いや、日々の創作に込めた哲学について、
『 Yogibo the ART 』のディレクターの一人でもある上田バロンさんに伺いました。
意志ある目が見つめる先に ― 上田バロンというアーティスト
──大切にしているモチーフはなんですか?
「僕が大切にしているのは“意志のある目”なんです。“バロン目”とも呼ばれていますが、強い精神性をもった人物像を描き続けています。デビュー当時のハングリーさを今も変わらず作品に込めています。」
この“揺るがない軸”こそが、彼の最大の魅力だと感じます。
そして、そんな“意志のある目”の先に生まれたのが、今回の『BLACK BOLD』です。
彼がまだ評価が安定していなかった頃、強いハングリーさと孤独を抱えながら創作に向き合っていたといいます。
その時に生まれたとがった情熱や、何かを掴もうともがく焦燥感が、いまも彼の描く“目”の奥に宿っているのです。
トレンドに流されず、時代を超えて生きるようなその眼差し──
それこそが、上田バロンさんの作品の根幹にある力なのだと思います。
「Yogibo Max」に宿る緊張とワクワク
今回、上田バロンさんが手がけたのは 「Yogibo Max(ヨギボー マックス)」 です。Yogiboシリーズの中で最もスタンダードで人気の高いビーズソファで、包み込まれるような座り心地と、空間を大胆に彩る存在感が特徴です。
実は彼自身も、自宅でYogibo Maxを長年愛用しているのだとか。
──コラボが決まったときの気持ちは?
「普段からYogiboの心地よさを体感しているからこそ、そこに自分のアートが重なることが純粋にうれしかった」と話します。
「Yogibo Maxって、Yogiboの中でも一番代表的なモデルなんです。
そこに自分の作品が入るのは不思議な気分でした。
でも、大きなブランドとの挑戦はやはりワクワクしましたね。」
ソファという“日常の器”にアートを溶け込ませること。
それは彼にとっても新しい表現の挑戦だったそうです。
BLACK BOLD ― “黒”に秘められた無限の可能性
今回のコラボレーションタイトルは「BLACK BOLD」。「黒」という色に潜む豊かさをテーマにしています。
──デザインの着想はどこから?
「黒って、実はいろんな色が混ざり合って生まれているんです。すべての色を内包する“無限の可能性”の象徴として、今回は黒を主軸にしました。」
その黒をカモフラージュ柄のように展開したのが今回のデザインです。
遠目には力強く、近くで見ると繊細なリズムを感じられる仕上がりになっています。
上田さんの言葉を借りるなら、“精神性と遊び心が共存する柄”です。「黒=混ざり合う世界」── まさに、アートとライフスタイルの境界を超える象徴のようです。
目には見えない“仕掛け”が宿る

──制作の中で意識した工夫や挑戦は?
「僕の絵は立体感の少ない、非常にフラットなスタイルなんです。だからこそ、Yogiboのような柔らかな立体物にどうなじませるかが一番の挑戦でした。平面の魅力を活かしつつ、Yogiboの“立体のやさしさ”と調和するよう意識しました。」
BLACK BOLDの柄には、ある小さな“秘密”が隠されているそうです。
「引きで見ると分からないんですが、近づいて身を預けたとき、
実は小さなクマの顔のシルエットが無数に散りばめられています。」
このユーモラスな仕掛けが、緊張感のあるデザインの中に“遊び”を生み出しています。作品を鑑賞するだけでなく、「触れて初めて気づくアート」としての面白さが詰まっています。
座れるアート、暮らせるアート
──「座れるアート」という新しい形をどう思いますか。
「アートはフレームに入れて壁に飾るもの、という印象を持つ方が多いかもしれません。でも今回は“座れるアート”として、身を預ける対象になっている。
これはすごく新しい体験だと思います。」
オブジェとしても、家具としても成立する。
まるで「アートが空間の主役になる瞬間」を体現しているようです。
筆者としても、この発想の転換に強く心を惹かれました。
鑑賞から共生へ──アートが“生活の呼吸”に近づく瞬間を感じます。
日常にアートを迎える、という贅沢
──暮らしの中にアートを取り入れる意味とは。
上田さんは静かに、日本の文化史へと話を広げました。
「江戸時代の琳派(りんぱ)って、アートを“道具”として生活の中に取り入れていたんです。着物や食器など、日常に美があった。今回のYogiboも、そうした“暮らしの中のアート”に通じる気がします。」
アートを“眺めるもの”から“触れるもの”へ。
その思想は、Yogiboの「心地よさをデザインする」という哲学とも響き合っています。
「Yogibo Max BLACK BOLD Edition」は、まさにそんな思想の具現化です。
部屋に置けば彫刻のような存在感を放ち、座れば包み込まれるような安心感を与えてくれます。
Yogibo Max BLACK BOLD Edition
上田バロン氏がデザインしたオリジナルカモフラージュパターン「BLACK BOLD」をまとった特別モデル。Yogiboの代表作「Yogibo Max」に、彼の描く“意志のあるアート”を落とし込んだ、まさに“座れるアート”です。本商品は受注販売にて、Yogibo Store 御堂筋本町店および Yogibo公式オンラインストア にてお求めいただけます。
※販売期間や詳細は、特設サイトをご確認ください。
部屋でくつろぎながら、アートと対話する
──コラボソファを手にする方へメッセージを。
「部屋に飾ってもいいですし、クッションのようにくつろぎながら僕の作品を眺めてもらえたら嬉しいです。ぜひショップで実際に見てほしいですね。」
アートを“手の届く距離”に───。
Yogibo Maxの上で過ごすひとときは、まるで上田バロンさんの世界の中に身を委ねるような体験になるはずです。
いかがでしたか?
上田バロンさんの世界観を、少しでも感じていただけたでしょうか。
実際に触れてみたい方は、ぜひYogibo Store 御堂筋本町店へ。
Yogibo公式オンラインストアでも、同シリーズをお楽しみいただけます。
これから広がっていく『 Yogibo the ART 』 の世界を、どうぞお楽しみください。
|アーティストプロフィール

上田バロン(BARON UEDA)
アーティスト/イラストレーター/AI BEARクリエイター
オリジナルキャラクター「AI BEAR」を展開し、上田バロンスタイルで国内外の企業やアートプロジェクトを手がける。EXPO 2025×JR西日本グループとテーマビジュアル制作をはじめ、布袋寅泰/EXILE/パフューム/川谷絵音/Google/マクドナルド/ナイキ/MARVEL/Magic:The Gathering/Red Bull/Yogibo Racingなどとコラボ。また1200年の歴史を有する藤次寺大仏殿扉絵に作品を納めるなど金箔とデジタル作品を通して伝統と革新に挑戦する。